フランス語で会話していると、自分のことや日本の文化、流行、暮らしなどは必ず聞かれます。
そんなとき、みなさんは言いたいことが言えますか?
メールなど文章でのやりとりでも、同じです。
伝えたいことが文章で書けますか?
実際の会話や文章のやり取りでは、単文では説明できないほどの、長く、且つ、ロジカルな仏語作文が必要になります。
この作文ができるかできないかが、フランス語初球から中級以上への階段だと私は考えています。
本記事では、そんなフランス語作文の練習にぴったりの参考書を紹介します。
私は現在、DELF B2の試験勉強を進めているのですが(かなりのんびりペースです・・)、その試験項目の一つ、Production écrite(250語程度の仏語作文)の対策のためにその参考書を使っています。
ほとんどの参考書が文法、または単文の仏語表現集
私はフランス語の学習を始めてから、いくつかの参考書を使ってきましたが、それらのほとんどが文法書、または単文の仏語表現集です。
会話文形式のダイアログがたくさん掲載されている参考書もありますが、あくまで会話形式なので、(ある程度の長さの)何かを説明するための文章とは少し違います。
だんだんフランス語が喋れるようになり、より踏み込んだ説明が必要になってくると、当然、一つの文だけでは足りず、接続詞を使って複数の文章から成る「文章」を作る必要が出てきます。
また、フランス語の試験・DELFを受験する方はご存知の、フランス語作文試験「Production écrite」では、私が挑戦している中級レベル(B1、B2)だと200~250語程度の長さの仏語作文が求められます。
そこではある状況や理由を説明したり、自分の意見を伝える文章を書きます。
つまり、文法書や表現集で扱う「文」ではなく、接続詞や複数の文で構成されたロジカルな「文章」を書く練習が必要になります。
「(ある程度の長さの)フランス語作文が練習できる参考書ないかなぁ」
というのが最近の私の悩みでした。
紹介する参考書『フランス語で話す 自分のこと 日本のこと』
その悩みを解決してくれたのが、本記事で紹介する参考書
『フランス語で話す 自分のこと 日本のこと』
です。
以下、この本の魅力を説明していきます。
まず、テーマが良い!!
この参考書は、自分のことや日本のことに関する様々なトピックについて、フランス語の文章で説明します。
もう少し具体的に書くと、この本は大きくは2部編成になっており、
第一部は「自分のことを(フランス語で)話す」であり、テーマとしては以下のようなものがあります。
- 自分の名前や家族について
- 住んでいるところについて
- 仕事について
- 趣味について
- 健康について
- 旅について
- フランス語について
そして第二部では「日本のことを話す」であり、以下のテーマで構成されています。
- 風土や気候について
- 社会について
- 食事について
- 伝統文化について
- 最近の社会問題について
これらのテーマは、私が実際に、フランス人に聞かれたものばかり!!
これらがフランス語の文章で説明されている・・こういう参考書がほしかった!!
本の中に書かれている文章例
例えば、以下の私のツイートの画像を見てもらうと分かり易いと思います。
【今日のフランス語学習】
— yuta@フランス語初中級おじさん (@fran_facile) December 24, 2021
いつか受けるDELFのproduction écriteのために、今日もフランス語の文章を写経するのであった。。
(自分で作文しないとダメですよね、、、)#フランス語学習#DELF#仏検 pic.twitter.com/hpB49uKPeA
画像は私が、この本の1ページを写経したものなのですが、
テーマが「着物」のフランス語の文章です。
文章の構成としては、
最初の「私は着物を習い始めました、なぜなら・・」的な導入の後、
「着物と言うのは・・」といった着物とはどんなものかという説明に移ります。
そして最後に着物を魅力を語る
そんな文章になっています。
実際に、私もフランス人と「着物」について話したことがありました。
その時は全然上手く説明できず、撃沈・・・もっと早くこの参考書に出会いたかった。
それくらい使える表現が文章の中に詰まっています。
さらに、文章の重要表現を詳しく解説しているページもあります。
これもかなり使えます。
文の長さもDELF対策にちょうど良い
文章の長さとしては、どのテーマも15文程度、150~180語くらいの長さでしょうか。
私はDELFのB2を受けようとしているので、Production écriteを練習するときは250語程度の文章を書くのですが、長さが似ているため、この本に出てくる接続詞や文章構成などは非常に参考になります。
DELF B1やB2のProduction écrite対策にもってこいの参考書だと思いました。
文法はあまり難しいものを使っていない←それが良い!
接続法や条件法など、皆さんが苦手であろう(得意な方、すみません)文法はそれほど使われておらず、シンプルな表現で、わかりやすい文章を書いてくれています。
これがすごく良い!
実際、自分が文章を書くとき、背伸びして難しい表現や文法を使いすぎると、肝心の文章の分かり易さが失われていくことがあります。
基本シンプルに、要所要所だけ、凝った表現を使うのが良いと私は考えています。
この本の文章は、まさにその方針で文章を書いていると思いました。
ボキャブラリーは確実にアップする!
文法はそれほど難しいものを用いていないと書きましたが、この本を使うことで語彙力(ボキャブラリー)は確実にアップします。
例えば、上の文章例では着物を説明する際に必要な単語や表現がたくさん出てきますし、下の例は「日本の家庭における子供の位置づけ」に関する文章ですが、それに関しても同様のことが言えます。
今日もフランス語の文章を写経。
— yuta@フランス語初中級おじさん (@fran_facile) December 30, 2021
単語単位、文単位ではなく、文章を書けるようになりたい。。
それにしてもこの本、日本を説明するのに重宝できます。
トピックが秀逸!#フランス語#フランス語学習#DELF#仏検 pic.twitter.com/kkzAIvuUGy
外国人に日本のことを聞かれたことがある人なら、この文章例がいかに使えるか、わかるのではないでしょうか。
まとめ
フランス語の作文、特にDELFのProduction écriteの練習等にぴったりの参考書
『フランス語で話す 自分のこと 日本のこと』
を紹介しました。
まず、扱っているテーマ(自分のこと、日本のこと)が良い!
「これをフランス語で言いたかった!」という文章例がたくさん載っています。
次に、文章の長さが良い!
他の参考書と違い、ある程度の長さのフランス語の文章が載っているので、フランス語作文、特にDELFのProduction écriteなどの練習に重宝します
さらに、ボキャブラリーアップも図れる!
相手に説明するための重要表現や、複数の文章をつなげる接続表現などがたくさん載っています。
これらの理由から、私は試験のため、そして自分のフランス語力の向上のために、この参考書を使って勉強しています。
フランス語学習者の皆様の参考になれば嬉しいです。